自宅療養の健康観察、委託業者と埼玉県で想定数食い違い 混乱一因か

有料会員記事新型コロナウイルス

川野由起、岡本進
[PR]

 新型コロナウイルスに感染した自宅療養者の健康観察を埼玉県から委託されている訪問看護会社(東京)が、県の最大需要想定の4分の1の見積もりで業務を始めていたことがわかった。この会社は7月上旬から県の宿泊・自宅療養者支援センターの業務を開始、県が会社側の認識に気づいたのは8月28日だったという。

 県内では8月以降、健康観察がなされないまま、少なくとも3人の自宅療養者が亡くなる事態が続いている。うち2人はこの会社が受け持っていた。

 厚生労働省が都道府県に出した事務連絡では、保健所の負担減のために民間事業者への業務委託の検討が求められており、県の業務委託はそれを受けた対応だった。この会社について「ほかの自治体でも実績がある」として、10月までの期間で随意契約した。

 会社によると、看護師が一日に最大1050人の自宅療養者に電話をかける想定で30回線の電話を設置した。ところが、感染者の急激な増加を受け、7月末にはその想定の3倍近い療養者数を担うことになったため、直接の電話かけは無理だと判断。県と協議し、高齢者や症状がある人には電話をかけ、それ以外の患者は国の感染者管理支援システム「HER―SYS(ハーシス)」による自動音声電話による方法に切り替えた。

 一方で県は、一日の最大宿泊・自宅療養者数の想定を5900人と見込み、うち自宅療養者を4600人とした。年明け「第3波」の自宅療養者のピーク時の倍と見積もった。支援センターの設置は5月下旬の新型コロナの対策本部会議で公表。ただ、この会社と交わした契約書や仕様書に想定人数の記載はしなかった。

 県によると、想定人数の食い違いは、支援センターの業務がほぼ機能不全になったことを受け、両者で8月28日に業務の見直しを協議中に発覚したという。

 県の担当者は取材に「会社が…

この記事は有料会員記事です。残り211文字有料会員になると続きをお読みいただけます。
新型コロナウイルス最新情報

新型コロナウイルス最新情報

最新ニュースや感染状況、地域別ニュース、予防方法などの生活情報はこちらから。[記事一覧へ]