県の新しい防災ヘリ「はるな」就航 墜落事故以来3年ぶり

松田果穂
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 2018年8月に群馬県中之条町の山林に墜落した機体に代わる新しい県の防災ヘリコプターが8日、3年ぶりに運航を再開した。前橋市の県防災航空センターで就航式があり、防災航空隊員らが安全への決意を新たにした。

 事故以降、林野火災などの災害時は、埼玉や栃木など近県のヘリが出動していた。新しい機体が昨年末に納入されて訓練が終了したため、出動要請の受け付けを再開した。

 就航式には、防災航空隊員や消防職員、山本一太知事ら35人が参加。防災航空隊の桑原和明隊長は「常に事故を忘れず、任務達成のためには安全が不可欠だと心に刻み、二度と事故を起こさないという強い気持ちで安全運航を継続していく」と誓った。

 新しい機体はイタリアのレオナルド社製「AW139」で、約20億円。名前は事故機と同じ「はるな」を引き継いだ。県花のレンゲツツジをイメージしたオレンジのラインなど機体のデザインもほぼ同じだが、事故の教訓を生かし、装備は最新鋭になった。

 機体前部には、2台のコンピューターが搭載され、自動で速度や高度を制御できる操縦装置(オートホバリング機能)や、障害物を検知して衝突を防止する装置、地表接近時の警告装置などを制御できるという。運航時は機長と副操縦士の2人が搭乗する「ダブルパイロット制」を導入する。

 式典後、山本知事は「事故で亡くなった9人の遺志を引き継ぎ、安全運航を心がけながら、県民のためにヘリを最大限活用したい」と話した。(松田果穂)