米軍跡地の新交通システム、横浜市が三セクに要請 採算性には疑問符

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武井宏之
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 【神奈川】米軍上瀬谷通信施設跡地(横浜市瀬谷、旭区)と相鉄線瀬谷駅付近を結ぶ新交通システムの建設をめぐり、市が第三セクターの横浜シーサイドライン(SL)に対し、運行事業者になるよう求めたことがわかった。市はテーマパークを核に年間1500万人を集客する跡地開発を構想しているが、肝心のテーマパークの具体像がはっきりせず、横浜SLには慎重意見もあるという。

 横浜SLが8日、市から依頼文を受け取ったことを明らかにした。7日付の依頼文で、市は横浜SLに新交通システム「上瀬谷ライン」(仮称)への事業参画を求めた。車両や駅施設、電気・通信設備、車両基地といった「インフラ外部」は運行事業者の横浜SLが負担する。11月末を回答期限としている。

 これに対し、横浜SLは外部の公認会計士や弁護士が加わった検討会議を設け、利用客の見込みや事業の採算性を見極める方針を示した。横浜SLは、市が約63%を出資する第三セクター。市南部の新杉田―金沢八景駅間の約11キロで、軌道上をゴムタイヤの車両が走る自動運転の新交通システムシーサイドライン」を運行している。

 市は跡地と相鉄線瀬谷駅付近を結ぶ約2・6キロに新交通システムを計画。トンネルや軌道などの「インフラ部」を市が少なくとも410億円かけて建設する。全体の事業費は非公表だが、市は内部で約700億円と試算しており、横浜SLの負担額は残る300億円程度になるとみられる。

 2027年3~9月に跡地南部で開催予定の国際園芸博覧会(花博)までに開業させるため、市は今年度中の早い時期に国土交通省に許可(特許)の申請を済ませる方針を示している。だが、特許申請を行う運行事業者はまだ決まっていない。複数の関係者によると、市は早くから横浜SLを最有力視し、水面下で打診してきたが、同社内に慎重意見が強かったという。利用客の見込みや事業の採算性を疑問視しているためとみられる。

 市は昨年3月、跡地に民間事…

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