あかね色に染まる阿弥陀如来、極楽浄土への憧れ受け止め

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飯島可琳の観仏抄:4

 兵庫県小野市にある浄土寺は、東大寺復興を担った重源(ちょうげん)上人が鎌倉時代初期に開いた寺院です。境内の西にある浄土堂(国宝)は、大仏様(だいぶつよう)という珍しい建築様式で作られています。重源上人が宋の様式に学んだもので、てこの原理を利用した丈夫な作りが建築を今に伝えます。

 堂内には息をのむ空間があります。4本の朱塗りの柱に囲まれた中央に丸い須弥壇(しゅみだん)があり、鎌倉時代の仏師・快慶の手になる、像高5・3メートルの阿弥陀三尊立像(国宝)=写真、同寺提供=が安置されます。わずかに前傾して雲座に立つ阿弥陀如来像の光背はほとんど屋根裏に届くばかり。天井がない堂内の上部は外観通りの四角錐(すい)で、頂上へ向かって狭まる空間が、参拝者の視線を阿弥陀如来の顔へと誘います。

 夕刻、西向きの蔀戸(しとみど)から三尊像の背後の床に日が差し始めると、堂内が光に満ちてきます。

 床に反射した西日が三尊像の…

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