26歳の挑戦 10度目の全日本フィギュア出場へ「最後のチャンス」

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坂上武司
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 言い表すなら「ずば抜けたジャンプ」。それが僕の見た第一印象だった。

 フィギュアスケーター大庭雅(おおばみやび)が中学生だった頃の話だ。

 今年で26歳になった。2018年に中京大を卒業して4年目。彼女は現役の競技者として毎日、母校・中京大のリンクで練習する。

毎週水曜日にフィギュアスケートにまつわる話題をお届けします.

 一緒に滑るのは中京大中京高や中京大に通う自分よりも若い選手たちだ。

 「スケートは大学4年で辞めるものだと思っていたので、ここまで長くやるものとは思っていなかった。若い選手と滑ることで、たくさんの刺激をもらっている」

 今は東海東京フィナンシャル・ホールディングスの社員として、同社のサポートを受ける。

 「結果も出さないといけないし、会社の方、全国のファンの方も応援してくれる。それがパワーになっている」という。

 「大庭雅と言えば『ジャンパー』のイメージでしたね」と笑う。そう、僕が大庭の出場した大会を初めて取材した11年1月の冬季国体でも、目立ったのはジャンプだ。助走が少なくても簡単に3回転を跳ぶ。当時は愛知・瀬戸市立幡山中3年の15歳。スケートを始めたのは10歳と遅いスタートにもかかわらず、だ。それまで器械体操をしていたから運動神経は抜群だった。

 当時の記事を見てみると、「ジャンプだけではなく、世界ジュニアのために一つ一つの動きを大きく見せたい」と言っていた。

 その約1カ月後の世界ジュニア選手権は8位。さらにその2年後の13年全日本選手権では、トリプルアクセル(3回転半)にも挑んだ。

 世界での活躍も期待されていたが、日本女子の競争は激しかった。冬季国体で優勝するなど国内で成績を残した大庭だが、大学3年生の頃からは「卒業後」の進路を模索する。企業のインターンシップに参加するなど就職を考えていた。

 「やっぱりスケートを続けたい」。そう思ったのは大学3年の12月。16年全日本選手権の舞台だった。

 大庭のコーチは2度の世界女…

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