巨大望遠鏡TMT計画、許可が無効に 第2候補地スペインの裁判所

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石倉徹也
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 日米などが建設をめざしている世界最大級の天体望遠鏡「TMT(Thirty Meter Telescope)」について、第2候補地のスペインのカナリア諸島の行政裁判所が7月、土地利用の許可を無効としたことがわかった。建設に反対する地元の環境保護団体の訴えの一部を認めた。第1候補地の米ハワイでも先住民らの反対で建設開始が中断しており、再開のめどは立っていない。

 TMTは鏡の直径がすばる望遠鏡(8・2メートル)の約4倍の30メートルある望遠鏡。日米中とインド、カナダが計18億ドル(約2千億円)をかけ、ハワイのマウナケア山に建設しようとしている。

 だが、先住民らが、13基の望遠鏡が並ぶ聖地の山頂に望遠鏡が増えることに反対した。建設中止を求めた裁判は敗訴が確定したが、山頂への道路を封鎖し、2019年に始まる予定だった建設は中断した。プロジェクト側はこのため、第2候補のカナリア諸島で土地の利用許可を同年11月に取得した。

 国立天文台や地元の研究所によると、これに対し、環境保護団体が翌月、行政手続きの不備などを訴えて提訴。裁判所は今年7月、「自治体が出した利用許可は、期限内にTMTの建設を決める条件がついているが、建設は決定されていない」として許可を無効とした。都市計画や環境保全の規制に違反しているとの主張は認めなかった。研究所側は「建設決定の期限はまだ来ていない」として控訴する方針だ。

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