キャリアと家族「二択」にしません 単身赴任の未来、決めるのは?

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南日慶子
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リビングで仕事をする富士通社員の大野貴弘さん=大野さん提供
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「勤務地」は400キロ超離れた先

 新型コロナ禍でテレワークを導入したのをきっかけに単身赴任を見直す企業が現れています。キャリアを選ぶか、家族と過ごす時間を選ぶか。そんな苦しい決断を働き手が迫られる場面もなくなっていくのでしょうか。

 富士通社員の大野貴弘さん(44)の仕事は奈良市の自宅で、午前8時すぎから始まる。2人の子どもと妻を送り出し、1階リビングのテーブルか子どもの勉強机でノートパソコンを開く。オンライン会議などをこなし、午後4時ごろに子どもが帰ると2階の自分の部屋に移る。日中、1階にいるのは、宅配便などが来たときに階段を上り下りするのが大変だからだ。

 大野さんの「勤務地」は東京・汐留の高層ビルに入る富士通の本社だ。奈良から400キロ超は離れている。

 昨年6月まではグループ会社の営業職で勤務地は大阪・京橋だった。上司から異動を伝えられた時は「単身赴任を覚悟しました」。

 しかし、そうはならなかった。富士通が昨年7月、国内グループ社員約8万人の働き方を原則テレワークにし、出社前提の制度を見直すと表明したからだ。

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4度目の緊急事態宣言が出た朝、足早に通勤する人たち=2021年7月12日、東京都港区、西畑志朗撮影

■人間関係づくりが課題…

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