町工場の2代目社長、事業承継の請負人に 「連合」が強みに

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近藤郷平
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 父が経営していた町工場を継いだ若い2代目社長が、後継ぎ不足に悩む中小・零細企業のM&A(企業の合併・買収)に積極的に取り組んでいる。深刻な後継者不足で廃業の危機に直面する企業も少なくない。技術力や強みを結集して成長を目指す「町工場連合」を掲げる、セイワホールディングス(名古屋市)の野見山勇大社長に事業承継に力を入れる理由を聞いた。

のみやま・ゆうた 名古屋市出身。愛知県立大学在学中、父が経営する金属加工会社セイワ工業(三重県木曽岬町)の手伝いを始める。卒業後の2015年に入社。取引先拡大や働き方改革に力を入れ、19年に2代目の社長に。21年1月からセイワホールディングス社長。

就職前、親孝行のつもりで家業の手伝い

 ――家業を継いだ2代目社長です。

 「もともと継ぐつもりは1ミリもありませんでした。大学4年生の時、IT業界に絞って就職活動を続け、将来的な起業を意識していました。就職前に親孝行をしようと考え、1年間限定で、会社の経理の手伝いをアルバイトで始めたのが、家業を選ぶきっかけになりました」

 「従業員約10人の溶接加工の町工場です。道路の大型標識の柱などニッチな領域が事業の柱で、技術力もあると知り驚きました。ただ、経営状況は、得意先1社からの受注に依存し、厳しい状況でした。起業をして、いい会社をつくりたいという目標と、家業に入れば簡単に経営に携われるという思いが重なるようになりました」

 ――入社してみてどうでしたか。

 「受注は1社に依存していたので、仕事がゼロの時期がありました。会社の手元資金もほとんどありません。残業が多く給料も安いため、やめたいと言い出す従業員もいて、覚悟はしていたものの、本当にぼろぼろでした」

 ――経営の立て直しが必要でした。

 「まずは資金繰りでした。専…

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