「アイツにみつかるな」 温泉街の廃ホテル、ホラー脱出ゲームで人気

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東谷晃平
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 岐阜県下呂市に2018年オープンしたホラー脱出ゲーム「猟奇館」が、温泉街を訪れた若い客を中心に人気を集めている。廃ホテルの雰囲気をそのまま生かした怖さは本格的。伝統ある下呂の温泉街に溶け込んできた。

 温泉街の中心から10分ほど歩くと古めかしい4階建ての洋館が現れる。

 館長の白井和男さんに案内してもらった。薄暗い階段を上がると懐中電灯の明かりで「アイツにみつかるな」の文字が浮かび上がった。2階から4階にある10室ほどの客室には、ホテルだった時に使われていたというブラウン管テレビや布団などが置かれている。

 白井さんによると「実はここで50年くらい前に殺人事件があったらしいです」。近くに住む人に聞いてみたが、古い話で真偽のほどはつかめなかった。

 昔からホラー映画が好きだったという白井さん。お化け屋敷に行っても物足りなかった。ネット上で知り合った愛知県を中心とした「同志」が集まり、「すごいものを作ってやろう」と、意気投合したのがきっかけだ。「殺人事件があった事故物件」(白井さん談)のため、破格の400万円で誰も使っていなかったこのホテルを買い取った。

 オープン当初は、渾身(こんしん)の怖さを盛り込んだメニュー1種類でスタート。関東や関西からコアな層が訪れてくれたが、全体的な客足は全く伸びなかったという。1年近くその状況が続いた。

 怖すぎたことが原因と考えた。「これではダメだ」と、よりマイルドなメニューを増やしたことで、ファミリーも訪れてくれるようになった。「殺人鬼」が追いかけてくる一番怖いメニューは今は「裏メニュー」として存在する。

老舗旅館が宿泊客に猟奇館を薦めてくれることも

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