終わらない「就職氷河期」 出口は必ずあると信じたい

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内藤尚志
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現場へ! リストラに負けない④

 《総合的に判断して、今回は見送らせていただきました》

 40代男性のもとに、見慣れた文面のメールが届いた。昨秋に失業して就職活動を始めてから、もう400社は応募した。内定はまだない。9割は面接に進めず、こうして不採用を告げられる。

 「最初の就活がすべてだった。そこで失敗していなければ……」

 男性が最初に就活を経験したのは、いまから20年ほど前だった。大学3年の秋から企業研究を重ねて、大手から中小まで100社ほど受けた。しかし卒業までに内定は得られなかった。

 当時は多くの企業がバブル崩壊の後遺症に苦しみ、リストラを加速していた。中高年の社員に退職を促すだけではなく、新卒採用も絞り込んだ。歴史的な「就職氷河期」だった。

 男性は卒業から数カ月後、求人情報が載る冊子で見つけた中小企業に入社した。ボーナス通勤手当はなく、成果が出ないとほぼ最低賃金しかもらえない。毎月、大勢の社員が辞めていた。「ここが底辺だ」と自らに言い聞かせた。

 大企業でも経営破綻(はたん)する時代だ。働き手は会社に頼らずに自分でスキルを磨き、転職をくり返しながらステップアップしていく。そんな会社員人生が当たり前になると、識者らも予言していた。

 男性は約1年後に転職に成功…

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