トヨタのおひざ元も景気に影 日銀、東海地区で1年4カ月ぶり修正

内藤尚志
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 日本銀行名古屋支店は10日、9月の東海3県(岐阜、愛知、三重)の金融経済動向を発表した。景気について「持ち直しの動きが一服」と判断し、前回(7月)の「厳しい状態が続くなかでも持ち直している」から引き下げた。下方修正は、コロナ禍が深刻になった昨年5月以来、1年4カ月ぶり。トヨタ自動車などの好業績を背景に上向いていた東海地方の景気にも、コロナ禍の再拡大が影を落とし始めた。

 東南アジアで感染が広がり、現地からの部品の調達が滞った影響で自動車の生産が減った。飲食業や宿泊業の低迷が続いたほか、「巣ごもり需要」も一服して家電などの消費も振るわなかった。

 生産と輸出の判断についても、ともに「足踏み状態」として前回の「増加基調」から引き下げた。林新一郎支店長は記者会見で「電子部品はデジタル需要を背景に高水準で、工作機械も海外での受注が堅調だが、自動車の落ちこみをカバーできなかった」と説明した。景気の先行きは「持ち直しが期待されるが、時期やペースは感染の影響しだい」だとした。内藤尚志