タリバン政府発足式「出席せず」 ロシア、タリバン閣僚独占が理由か

モスクワ=喜田尚
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 ロシアのペスコフ大統領報道官は10日、アフガニスタンで権力を掌握したタリバン暫定政府の発足式を開催してもロシアは出席しない考えを明らかにした。同国のラブロフ外相は組閣発表前、さまざまな国内勢力が加わる政権ができることを前提に式典参加の意向を示していた。しかし実際にはタリバンが閣僚をほぼ独占する形になり、警戒を強めた可能性がある。

 ペスコフ氏は同日、記者団に発足式への参加を問われ、「ロシアはどのような形でも参加しない」と話した。またアフガニスタンの現状について、麻薬ビジネスやテロ組織の温床となる可能性をあげて「こうしたすべての脅威が残っている」とも指摘した。

 タリバンは政権発足の式典にロシアや中国、パキスタンカタール、トルコ、イランを招待したとされる。ラブロフ氏は組閣発表の前、「様々な勢力が参加する包括的な政権」が樹立されるなら、「招待されたほかの国々と一緒に我々は喜んで式典に参加することになると思う」と話していた。組閣が発表された7日以降、ロシアは暫定政権に対する評価を明らかにしていない。

 ロシアは米国がアフガニスタンからの撤退に向けて動き始めた数年前からタリバンとの関係を構築。他勢力との協議の場を設けるなどしてきた。前政権崩壊後もタリバンが表明した「包括政権」作りを支持する考えを強調している。(モスクワ=喜田尚)