大雨被害の下北支援 大間の土産物店がステッカー

安田琢典
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 下北半島が大雨の被害を受けてから10日で1カ月になる。被災地を支援しようと、青森県大間町の土産物店が独自のステッカーを作った。災害が忘れられないよう訴えながら、被害が大きかったむつ市と風間浦村に売り上げを寄付することで、復旧・復興に役立てたいという。

 制作したのは「大間観光土産センター」。ステッカーには、下北半島5市町村の特産や観光名所を描いたイラストの上に、「がんばるべし下北」の文字が赤く大書してある。

 今回の大雨では、漁港や農地、住宅の被害に加え、むつ市と風間浦村を結ぶ国道279号が寸断され、一部の集落が孤立した。13日から一般車両の通行が全面的に認められるが、一部区間は工事のため、片側交互通行のままだ。

 センターの営業統括マネージャー、勝川明樹さん(32)は「279号の全面復旧にはしばらく時間がかかる。災害が忘れられてしまわないよう、車などに貼ってもらうことで広く訴えられるステッカーを思いついた」と話す。

 センターは当初500枚制作し、8月25日から1枚450円(税込み)で、店頭とオンラインショップで売り始めたが、わずか10日ほどで完売。250枚を追加で作り、売り切れるまで販売する。

 店頭には募金箱も設けており、500枚分の売上金と合わせた約30万円を、9月17日に風間浦村に寄付する予定。残る250枚分の売上金はむつ市に寄付するという。

 災害を受け、下北半島では周遊する観光客が減り、センターの売り上げは例年の1割ほどまで減少。少しでも回復につなげようと、センターと近隣の土産物店の計4店舗は、特産のマグロやイカなどの加工品を詰め合わせた「大間崎応援お土産セット」(税込み7千円)もオンラインショップで販売している。

 勝川さんは「大間町や佐井村、東通村に直接的な被害はなかったものの、半島全体の観光業が疲弊した。連帯感を持ってむつ市と風間浦村を支援できれば」と話している。

 問い合わせは大間観光土産センター(0175・37・3744)、オンラインショップは(https://shop.oma.co.jp/別ウインドウで開きます)。

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 大雨で甚大な被害を受けた青森県むつ市は10日、災害対策本部会議を開き、同市大畑町の赤川村地区の15世帯21人に出していた避難指示を解除した。これで市内の避難指示は全面的に解除された。

 市防災安全課によると、大畑町では住宅などの建物70件が全半壊し、281件が一部損壊した。赤川村地区には8月10日に避難指示が出され、9月10日時点で4世帯8人が近くの下北自然の家に避難している。

 下北自然の家は30日まで避難所として使用する予定で、宮下宗一郎市長は「最後の1人まで次の生活に臨めるようにするのが私たちの仕事だ」と話した。

 むつ市同様、大きな被害を受けた風間浦村では、8月27日に避難指示が全面的に解除されている。(安田琢典)