障害ある若者、舞台でいきいき 横浜で9月19日公演

秦忠弘
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 【神奈川】知的障害や発達障害のある若者たちが出演する舞台「凜(りん)と生きる」が19日、横浜市磯子区の杉田劇場で上演される。彼らが演じるのは言葉を発しない「花」の役。言葉がなくとも意思を通じ合わせることができ、たくましく生きているという姿を描いている。主催するNPO法人「ドリームエナジープロジェクト」の内海智子理事長(62)は「彼らの生き生きとした表現を見てもらえたら」と話している。

 NPOは内海さんと夫の邦一さん(67)が、ダウン症の長男隼吾さん(27)に学びと体験の場をと、2013年に藤沢市内で立ち上げた。現在、ダウン症や自閉症のある若者約30人が参加。横浜市内の公共施設などで、歌やダンスなどに取り組んでいる。今回がNPOとして4回目の演劇公演だ。

 相模原市の障害者施設「津久井やまゆり園」で16年に起きた障害者殺傷事件では、元職員の植松聖死刑囚が「意思疎通ができない障害者は不幸を作る」などと供述したことが報じられた。それを知った内海さんは、障害のある若者たちが、感受性豊かな、素敵な人生を送っていることを多くの人に知ってほしいと考え、台本を書いた。

 物語は、花がしゃべるはずがないと思い込んでいる、何をやってもうまくいかない男が主人公だ。男は花たちと意思を通わすことで、やがて生きる気力を見いだしていく。

 上演時間は約1時間。このほか、障害のある若者たちが、独唱やピアノなどの演奏を行う約1時間のコンサートもある。

 公演はコンサートと演劇がセットで、1回目は午後1時半開演。2回目は午後5時開演。会場は300人収容だが、感染予防のため150人までとする。全席自由席(一般2500円、高校生以下1500円)で、予約が必要。問い合わせ・申し込みは内海さん(090・2431・3020)まで。(秦忠弘)

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