崖っぷちのロコ・ソラーレ 休憩時間、藤沢五月の告白が流れを変えた

藤田絢子
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 カーリング女子の北京五輪最終予選代表決定戦は11日、北海道の稚内市みどりスポーツパークで第2日の2試合があり、先勝している北海道銀行は、平昌五輪銅メダルのロコ・ソラーレに第2戦は8―7で勝利し、代表権に王手をかけた。第3戦は3―9で敗れ、通算2勝1敗。大会は5回戦制で行われ、先に3勝したチームが代表権を得られる。第4、5戦は12日に行われる。五輪最終予選は12月にオランダで開催される。残り3枠の五輪出場枠を獲得できれば、そのまま代表に内定する。

 2連敗で崖っぷちに立たされたロコ・ソラーレに、悲壮感はなかった。

 第2戦から第3戦までの約2時間の休憩時間。食事をとりながら、メンバー同士で思いを話し合った。

 スキップの藤沢五月は、第2戦最終エンドの最後の一投でミスをした。

 円の中心付近に置くドローを狙ったが、スピードが足りない。投じた直後に自らもスイーパーに加わって必死に氷をこすったが、石は狙いよりも手前で止まった。

 「私が決めていれば勝てた。悔しかった。感情を正直に話した。みんながモチベーションをあげてくれて、カーリングがチームスポーツでよかった」

 そもそも、第1戦は延長戦までもつれ、第2戦も紙一重の展開だった。悲観する内容ではないし、勝てない相手でもない。チャンスは十分に作れていると確認しあった。

 「あとは全力でやるっきゃないと気持ちが吹っ切れた。感情を前面に出していこうとなった」

 迎えた第3戦。

 序盤から攻めた。第1エンド、藤沢が狙い通りにショットを決めきり2点を先取した。第2~4エンドまでは、不利とされる先攻で得点する「スチール」を立て続けに決めて6―0とリードした。

 前半に流れをつかみ、相手は第8エンドで試合終了の握手を求めてきた。第10エンドを待たなかったのは、この大会で初めてだった。

 雰囲気も確かに変わった。いいプレーが出る度にガッツポーズが飛び出し、笑い声が響く。平昌五輪で銅メダルを獲得した時のようだった。

 通算1勝2敗。逆転での代表権獲得には、12日に連勝する必要がある。それでも、「最後まで楽しみながらチャンスをものにして、これがロコ・ソラーレだという根性を見せたい」と意気込む藤沢の声は明るさに満ちていた。(藤田絢子)