まるで鹿島? アビスパ福岡が敵地カシマで見せた巧みな試合運び

勝見壮史
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(11日、J1=アビスパ福岡3―0鹿島アントラーズ)

 攻められても、しっかり耐えられる。じれる相手を横目に少ない好機をものにする。

 終わってみれば勝っているのはいつも……。それが往年の鹿島の強さだ。

 福岡の長谷部茂利監督は試合後に言った。

 「今日は、似たようなゲームができたんじゃないかな」

 監督が好きで、めざしているというチーム像はそう、対戦した鹿島だ。まさにお株を奪う展開だった。

 「球際や運動量で鹿島は全員レベルが高い。そこで負けないことが大事」。監督にそう送り出された選手たちは、立ち上がりからひるまない。前半19分にFW山岸祐也がPKを外しても、チームの勢いは全く衰えなかった。

 実は、準備も周到だった。FWファンマは言う。「鹿島のサイドは一つの狙いどころ。練習してきた」

 先取点は前半26分。右サイドを起点に、ゴール前で数人が絡んで相手守備陣を崩し、最後はファンマが仕留めた。同41分のファンマの2点目も、後半19分に山岸が頭で決めた3点目も右サイドのクロスからだった。

 鹿島は主力のDF2人が欠場していた。茨城県独自の非常事態宣言の影響で無観客だった。福岡に有利に働く要素はあったとはいえ、堂々の内容だった。

 前回王者の川崎フロンターレに今季初めて土を付けてからの3連勝。勝ち点を42に伸ばし、J1でのクラブ記録を更新中だ。そして、敵地カシマスタジアムで初勝利だった。福岡の勢いは止まらない。(勝見壮史)