「重荷下ろせた」 違法捜査認めた判決確定、再審無罪の桜井さん会見

村上友里
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 茨城県利根町布川(ふかわ)で1967年に起きた強盗殺人事件で、無期懲役が確定して29年間収容された後、再審で無罪となった桜井昌司さん(74)が国と県に損害賠償を求めた訴訟で、計約7400万円の支払いを命じた東京高裁判決が確定した。国、県ともに10日の期限までに上告しなかった。

 8月27日の高裁判決は「虚偽の事実を告げて自白を強要した」などと指摘して検察、警察の双方の取り調べの違法性を認定。こうした「自白」がなければ「逮捕や起訴はされなかった」と判断した。

 判決確定を受け、13日に会見した桜井さんは「冤罪(えんざい)を背負って生きてきた。普通のおやじには戻れないかもしれないが、やっと重荷を下ろすことができてほっとした」と語った。検察や警察からの謝罪はないままだとし、「捜査機関が間違った時にきちんと責任をとる法律をつくりたい」とも述べた。今後は法整備の働きかけや冤罪をなくすための講演活動を続けていくという。

 茨城県警は「判決を真摯(しんし)に受け止め、今後も適正な捜査を推進する」、法務省は「上告しないこととした」とコメントした。(村上友里)