コロナワクチンの基礎つくった女性研究者、強い信念で乗り越えた壁

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 米ファイザー製、米モデルナ製の新型コロナウイルスワクチンは、「m(メッセンジャー)RNAワクチン」と呼ばれる新しいタイプだ。異例のスピードで実用化にこぎつけた。

 このワクチンの実現に欠かせない研究をしたとして脚光を浴びている女性研究者がいる。ファイザーと共同開発したドイツのバイオ企業ビオンテックのカタリン・カリコ上級副社長。遺伝情報であるmRNAを治療に使えると考え、研究を続けてきたパイオニアだ。9日に発表された「科学界のアカデミー賞」とも言われるブレークスルー賞の生命科学部門にも選ばれた。

 カリコさんとともに研究を進めていた米ペンシルベニア大の村松浩美主任研究員に話を聞いた。

 いまに続くmRNA研究をさかのぼると、1980年代から始まった「遺伝子治療」の研究がある。

 遺伝子は、DNAを構成する物質の配列の情報のうち、たんぱく質をつくる部分だ。

 DNAの配列に異常があって、特定のたんぱく質ができなかったり、異常なたんぱく質ができたりすると病気になる。外からDNAを入れて、必要なたんぱく質をつくらせる遺伝子治療の研究が進んだ。

 だが、この治療には懸念があった。外から入れたDNA断片がどこに取り込まれるかわからず、もとのDNAを傷つけ、がんになる恐れがある、という点だ。

 そこでカリコさんは、DNA…

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