阪神タイガース、快進撃の理由は試合前にも? 「円陣」の裏側に迫る

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内田快 伊藤雅哉
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 「シェアしたい話があります」。9月3日、巨人戦(甲子園)前の円陣で、阪神・仲野伸洋トレーナー(45)が切り出した。入団9年目、トレーニングの指導中も笑みは絶やさない。チームの元気印だ。

 話は、2匹のカエルが深い穴に落ちた。1匹は座して死を待ったが、もう1匹は脱出したというもの。あきらめないこと、そして周りの声かけも大事だと訴えかける趣旨だった。

 仲野トレーナーは、こう締めくくった。「今日誰かが穴に落っこちるかもしれない、全員で励まし合っていきましょう!」

 3日からの巨人3連戦。首位浮上のためには1敗もできない状況だった。選手たちは3戦とも先制されながら、奮闘して2勝1分けに持ち込んだ。

阪神の円陣ルール

 円陣は試合開始の約15分前にある。まずコーチを中心に作戦面の確認をする。その後、一人の選手が声出しをして「さあ行くぞ」と士気を高める。勝てば験担ぎで次戦も同じ人が務め、負ければ前任者が次の人を指名するのが基本だ。

首位の要因は円陣にあり?

16年ぶりのリーグ優勝をめざす阪神タイガース。マルテ選手が本塁打を打ったときの「ラパンパラ」ポーズや、本塁打を打った選手にお手製の金メダルをかけるなど、明るい雰囲気や一体感が目につきます。後段ではこうした円陣の効果について考察しています。

 「そのローテーションの谷間…

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    稲崎航一
    (朝日新聞大阪スポーツ部長)
    2021年9月14日13時26分 投稿
    【解説】

    矢野阪神らしい明るさ、一体感が象徴されています。 2018年秋に就任して3シーズン目。 矢野監督は、今の時代に合った雰囲気作りを大事にしてきました。 選手はヒットを打つと、劣勢の展開であろうと、ベンチに向かって笑顔でガッツポー

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