KDDI、スペースXと提携 携帯各社が宇宙で高速通信競う

杉山歩
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 KDDIは13日、イーロン・マスク氏が率いる米国の宇宙事業会社「スペースX」と提携し、低軌道人工衛星を使った同社の通信サービス「Starlink(スターリンク)」を2022年をめどに導入すると発表した。山間部や離島などでも高速通信が可能になるという。

 スペースXは、電気自動車メーカー「テスラ」の経営でも知られるマスク氏が創業。昨年、民間初の有人宇宙飛行にも成功した。スターリンクは、高度550キロ前後を飛ぶ低軌道衛星からインターネット通信を提供。地表からの距離が近いことが高速通信に有利といい、約1500基を運用している。

 KDDIは、光ファイバーを敷くのが難しい山間部や離島など約1200カ所の基地局向けに、スターリンクを活用した通信網を整備する計画だ。高橋誠社長は「大容量の衛星通信は災害時にも非常にメリットがある。提携で、より良いネットワークができるのではないか」と述べた。

 携帯電話大手は、各社とも災害対策や、高速通信規格5G、6Gなどの普及を見すえ、上空からの通信技術の導入を競っている。

 ソフトバンクは子会社の「HAPSモバイル」が成層圏に飛ばした無人航空機から通信を提供する技術を開発中で、衛星通信を手がける企業とも協業する。NTTドコモもスカパーJSATなどと組み、成層圏の通信の実験を進めている。楽天モバイルも米国の衛星通信ベンチャーに出資し、低軌道衛星による通信サービスの提供を23年以降に始める計画だ。(杉山歩)