輪転機の最大手、東京機械製作所 買収防衛で投資ファンドと対決

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村上晃一、鈴木康朗 内山修
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 上場企業に対する「敵対的買収」が相次ぐなか、ある機械メーカーと投資ファンドへの市場の関心が高まっている。株式の4割近くを握られたメーカーの経営側は買収防衛をめざす。ファンド側は反発しており、対決の構図が強まる。

 東京機械製作所は新聞を印刷する輪転機(りんてんき)のシェアで国内最大手だ。投資会社アジア開発キャピタル(東証2部上場)の完全子会社「アジアインベストメントファンド」によって株式が買い集められていたことが、大量保有報告書で7月にわかった。

 アジア社側の株式の持ち分は8月16日時点で38・64%。取得目的についてアジア社は当初「純投資」としていたが、7月下旬に「支配権の取得」に変えた。

 経営側は8月6日の取締役会で、アジア社側を除いた既存の株主にだけ新株予約権を与える買収防衛策ポイズンピル」を導入した。発動されればアジア社の株式の保有比率を引き下げ、影響力を薄める効果がある。経営側は10月下旬に開く臨時株主総会に提案する予定だ。

 アジア社はポイズンピルなどが発動された場合、差し止め請求を裁判所に申し立てるとした。経営側が8月30日に発表した子会社の土地売却は、企業価値を下げる買収防衛策焦土作戦」に当たると主張。従業員の1割超にあたる55人の希望退職の募集についても、買収前に多額の退職金などを決める防衛策「ティンパラシュート」にあたると指摘する。

 東京機械製作所 明治時代の国営工場が源流で、1888年に民間企業となった。1906年に国産初の輪転機を製作し、1911年に現社名となった。新聞の輪転機では国内最大手。東証1部上場でグループ従業員は約400人。2021年3月期は売上高108億円、純利益3億円。

深い溝、株価は上昇

 経営側は土地売却や希望退職

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