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「第5波」拡大で広がるオンライン授業、「現場任せで格差」に懸念も

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渡辺純子 城真弓 前田伸也
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 緊急事態宣言が13日、19都道府県で今月末まで延長された。新型コロナウイルスの「第5波」は、子どもへの感染拡大がこれまで以上に懸念されている。対策強化が求められる学校現場では、各地でオンライン授業の取り組みが広がっている。パソコンやタブレットの「1人1台」時代をめざしている中、「好機」ととらえる学校もあるが、課題も浮き彫りになっている。

 福岡市の福岡雙葉中学・高校は、大学受験を控える高校3年を除く中学1年~高校2年が、1コマ20分のYouTube動画配信授業を自宅で受けている。授業や自宅学習で使えるよう、生徒にはiPadが与えられている。

 2カ月に及んだ昨春の休校期間中も授業を録画した動画を配信したが、当時は生徒が自由な時間を選んで受講できた。そのせいか、休校明けに、生活のリズムを維持できなかったと打ち明ける生徒がいたという。

 そこで、校内のICT推進委員長の甲斐恭平先生らが中心となり、今回は通常の授業時間に合わせて、午前中から規則正しい生活を送るスタイルにした。

 授業は1日3~5コマ(1コマ50分)。教員の指導を録画した部分は冒頭から20分で、残りの時間で、学習支援アプリを使って復習に取り組み、提出する。甲斐先生によると、録画授業ながら、集中力や緊張感が生まれているという。

 昨春は甲斐先生に準備作業が集中したが、現在は各教員が動画編集やアップロード、動画共有といった手順をこなせるようになったという。

 課題は対面授業のような即時性に欠ける点だ。

 生徒によって進み具合が異な…

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