琴ノ若、丑年に求められた「猛牛」へのモデルチェンジ 大相撲秋場所

小俣勇貴
[PR]

 大相撲秋場所(東京・国技館)2日目の13日、上位と総当たりの地位で戦う23歳の琴ノ若が力強さを見せた。

 西前頭3枚目。初めて上位と総当たりの地位で戦う琴ノ若には、求められるものがある。

 母方の祖父は元横綱琴桜(故人)、師匠である父は元関脇琴ノ若の佐渡ケ嶽親方。相撲一家で育った23歳は昨年春場所新入幕を果たし、先場所で12勝して初の敢闘賞。今場所、自身最高位を更新した。

 身長188センチ、体重165キロ。恵まれた体格で腰の重い相撲が持ち味だが、父は攻めの遅さを嘆いていた。「相撲が先代(琴桜)に似ればよかったのに、私にそっくりだ」と。

 一気に三役へ向かえるか。力を問われる今場所の前、期待の若手に「モデルチェンジ」を促す人がいた。祖父の弟弟子であり、同じ二所ノ関一門として目をかけてくれた尾車親方(元大関琴風)だ。求めたのが「おじいちゃんのような馬力」。琴桜は一気に押す相撲で、「猛牛」と呼ばれていた。

 この日は、その思いに応えるような一番を見せた。相手は優勝経験者の大栄翔。回転のいい突き押しを巨体で受け止め、間髪入れずに足を前へ運んだ。「受け身にならない」と誓い、押し負けずにまっすぐ土俵の外へと追いやった。

 「しっかり最後まで攻めて、相撲を取り切れた」と琴ノ若。自信を深めて、上位との対戦を待つ。祖父の愛称のような相撲を身につけられるのか。試される丑(うし)年の秋だ。(小俣勇貴)

 ○照ノ富士 「落ち着いていると思います。一日一番で集中していきたいなと思います」

 ○正代 攻めきれなかった場面を反省しつつ、白星にほっとした様子。「(3日目から)思い切りいけたらいいっすね」

 ●剣翔 体重が前回測定から10キロ増えて200キロに。2連敗で、「重さは出ましたけど、動きが鈍くなってしまうところがある。絞りたいと思います」。

 ●貴景勝 「まあ、いい相撲を取ろうと思ったけど、取れなかった。また明日に向けて頑張るしかないんで」