「自民は長老支配やめ革新を」 創業140年そば店が見つめる総裁選

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釆沢嘉高
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 「長老支配」をやめ、若い世代にチャンスを――。総裁選の告示が迫る自民党の一党員として、東京都内で140年の歴史をもつそば店の店主は、そんな思いを抱いている。伝統を守る老舗店に、いまの自民党はどう映っているのか。

 1880(明治13)年創業の「かんだやぶそば」(千代田区)。4代目店主の堀田(ほった)康彦さん(77)は、60歳で商工会議所支部の会長に就いたときに党籍を得た。地域の魅力発信や再開発事業にかかわりながら、今年春までは党の地区総支部長として自民党候補の支援にも力を注いだ。

 「お客さんには共産党の人もいる。商売上『ニュートラル』でいた方が有利かもしれないが、商売のために何もできないのも違うな、と。政治信条を明らかにしても、対話ができる人間関係づくりをする方が大事だと思っています」

 昨年の総裁選では、同じ法政大学出身のよしみもあって、菅義偉氏(現首相)に一票を投じたが、新型コロナウイルスへの対応には不満だった。「誰がやっても難しかったと思うが、感染対策をとっている店でのお酒の提供は、もっと早く視野に入れてよかった。きめ細かさが欠けていた」

 自民党は「代々政治家という人もいれば、菅首相のように地方議員から上り詰める人もいて相当に厚みのある集団」と思ってきた。だが、最近は「いまの『第一党』である無党派層を引きつけるものが生み出せていない」とみる。

 地元の地方議員たちには「地域おこしのきっかけを働きかけるような日常努力が足りないのでは」と手厳しい。「顔を合わせて話し合うのは主に選挙のときだけ。課題を探り、世の中で困っている人やいびつなことに目を向けて改善しなければ、無党派層を自民支持層にすることはできないのではないでしょうか」

 そんな中で迎える今回の総裁選は「自己革新能力があるのかが試されている」との思いで見つめている。自己革新は、歴史あるそば店を後世に残すという観点でも必須条項だという。

 堀田さんが父親から店を継い…

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