苦境の劇団わらび座「応援を」 愛知・安城で北斎ミュージカル
深津慶造
秋田県の劇団「わらび座」が23日午後1時15分から、愛知県安城市桜町の市民会館でミュージカル「北斎マンガ」を上演する。市民ら約30人でつくる「安城わらび座を観(み)る会」が毎年1回招いており、今回が20回目。劇団はコロナ禍で苦境に立たされており、観る会は「ぜひ応援してほしい」と呼びかけている。
会の代表を務める坂田成夫さん(73)が高校教員だった約20年前、わらび座から学校での公演を持ちかけられた。「せっかくならだれもが見られるように」と市民グループに声を掛け、2001年、一般を対象にした公演が実現した。
以来、毎年公演を続けてきたが、昨年はコロナ禍で初めて中止を余儀なくされた。全国的に演劇の上演が厳しく制限され、70年の歴史を持つ老舗劇団も厳しい状況が続いているという。
今回の北斎マンガは、浮世絵師葛飾北斎が日本一の絵師をめざし、戯作(げさく)者曲亭馬琴とコンビを組んで突き進む人生を、妻おこととの夫婦愛も絡めながら描いていく。坂田さんは「コロナ禍が収まらないなか、北斎のエネルギッシュな生き方から元気をもらってほしい」と話している。
全席指定で、S席4500円、A席4千円、小中高生2500円(A席のみ)。当日券は500円増。コロナ対策のため、本来の収容人員のほぼ半分の500席にする。チケットは、市民会館内の喫茶「ろくえん」か安城市御幸本町の日新堂書店で。問い合わせは坂田さん(090・7675・6618)。(深津慶造)
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