だんじりから転換 百舌鳥八幡宮の歴史彩るふとん太鼓の魅力を後世に

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井石栄司
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冊子を手にする藤木博則さん、工藤俊之・名誉宮司、柴原博一さん(左から)。マスクは撮影時のみ外してもらいました=堺市北区、井石栄司撮影
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 世界遺産百舌鳥(もず)・古市古墳群大阪府)の大山古墳(伝仁徳天皇陵、堺市)そばに位置する堺市北区の「百舌鳥八幡宮」と八幡宮の祭り「ふとん太鼓」を紹介した冊子「伝承 堺 百舌鳥八幡宮月見祭」が完成した。18、19日に予定されていた祭りはコロナ禍で中止となったが、執筆した氏子らは「この機会に神社や祭り、地域のことを知ってもらえれば」と話す。

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境内には樹齢800年とされるクスノキもあり、歴史を感じさせる=堺市北区、井石栄司撮影

 大山古墳の南東に位置する八幡宮は540年ごろの創建とされ、平安時代は石清水八幡宮(京都府八幡市)の別宮として栄えた。亀山天皇の皇孫がお参りするなど皇室の信仰を集めただけでなく、室町時代は大内義弘、江戸時代は幕府の大坂城代ら、武家も信仰した。

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2010年の祭り。「ベーラ、ベーラ、ベラ、ショ、ショイ」のかけ声と共に練る百舌鳥赤畑町のふとん太鼓

 百舌鳥八幡宮の祭りは、月見祭と呼ばれ、300年の伝統がある。旧暦8月15日の中秋の名月にあわせて毎年9月ごろに開催。見せ場は地元9町の氏子が担いで練り歩くふとん太鼓だ。ふとん太鼓は、台座の上部に朱色のふとんを逆ピラミッド状に5段積み上げているのが特徴。彫刻が施されている部分には高価な黒檀(こくたん)や紫檀(したん)を用い、堅い材質で彫るのに手がかかるが、合戦や神話などの歴史的場面をきめ細かに彫ってある。

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2004年の祭り。勇壮に境内を練り歩くふとん太鼓

 重さは2トンほどあり、それぞれの町の氏子が交代要員も含めて100~500人程度で町自慢のふとん太鼓を担ぎ、華を競う。その様子を見ようと、延べ十数万人が詰めかける祭りだが、昨年と今年はコロナ禍で中止となった。

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2002年の祭り。境内を勇壮に練り歩くふとん太鼓

お値段は「1億数千万円」

記事後半では朝日新聞社のデータベースに残る1960年代、70年代の祭りの写真を織り交ぜながら、八幡宮やふとん太鼓の歴史、百舌鳥の地名の由来、ふとん太鼓のお値段などを紹介します。

 冊子を作ることになったのは…

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