第1回迷走する官邸、官僚たちは肩すくめ 「1強」政治はコロナ禍で崩れた

有料会員記事自民党総裁選2021

編集委員・藤田直央
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 菅義偉首相は3日昼、自民党役員会で総裁選不出馬を表明して首相官邸の執務室に戻ると、疲れ切った様子でこう言ったという。

 「コロナ対策をやりながら、総裁選を戦う意欲がわかないんだよ……」

 衆院解散や党人事での局面打開が行き詰まって退陣。歴代最長の安倍政権官房長官として仕切り、1年前に官邸の主となった凄(すご)みはすでにない。コロナを不出馬の理由にしたことを疑問視する声が相次いだ。

歴代最長を記録した安倍政権と、その路線を継承した菅政権の計9年はどのようなものだったのか。自民党総裁選、衆議院選挙が迫る中で、記者たちが改めて考えます。

 9年にわたる安倍・菅両政権を支えたのは、衆院での自民党の巨大勢力と、官邸主導の強化だった。それは1990年代の政治・行政改革の延長線上にある。

慢心生まれた政権 敵視、異論封じの末に

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