融和姿勢は続くのか メルケル後のドイツ、対中政策を占う

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ベルリン=野島淳
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 ドイツで26日に投開票される連邦議会選挙(総選挙)の結果は外交政策にも影響する。中国との経済関係を重視したメルケル首相の引退により新政権が発足するためだ。中国の強権的な姿勢への反発は与野党を越えて広がっており、対中政策が融和的からより厳しい姿勢になる可能性もある。

 「中国は独日とは異なる価値観で世界に影響力を及ぼそうとしている。明確なシグナルを送る必要がある」。クランプカレンバウアー独国防相(キリスト教民主同盟=CDU)は朝日新聞の取材にそう話した。

 ドイツは昨年9月、インド太平洋ガイドライン(指針)を発表。自由と民主主義、法の支配といった価値観を共有する日本など地域の国々との連携をさらに強める方針を示した。

 指針に基づき、海軍のフリゲート艦を同地域へ派遣中。政権内では中国を過度に刺激しないよう、同艦の上海寄港を求める意見がある。だが、クランプカレンバウアー氏は「中国次第だが、寄港は難しそうだ」とし、「日本への寄港を楽しみにしている」と語った。

 欧米の多くの国が中国への懸念を強めるなかで、メルケル氏はこれまで、最大の貿易相手として関係を重視してきた。16年間の任期中の訪中は12回。昨年末には「個人的には非常に重要だった」という欧州連合(EU)と中国の投資協定の合意を後押しした。

 メルケル氏と習近平(シーチンピン)国家主席は10日にも電話会談した。中国側の発表によると、習氏は中欧関係の発展に貢献したとして、メルケル政権を高く評価。両国が多国間主義自由貿易気候変動問題などで世界の安定に貢献してきたとし、「ドイツはEUの対中政策を正しい方向に推進してほしい」と述べたという。

 メルケル氏は、経済関係を深めることで、欧米が求める国際秩序に中国が適合していくと期待してきた。だが、南シナ海での軍事的な海洋進出や新疆ウイグル自治区、香港での人権問題などが起き、戦略がうまくいったとは言えない。

 中国問題に詳しいラインハル…

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