コロナ対応で全国回った看護師 現場の人手不足 「偏見が心折った」

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聞き手・辻外記子
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 新型コロナウイルス感染症が流行し、病床の逼迫(ひっぱく)が各地で問題になりました。背景には、スタッフ確保の難しさがあります。認定NPO法人ジャパンハート(東京)の看護師、宮田理香さん(49)は、全国12カ所の病院・施設に支援に入りました。現場で感じた課題について聞きました。

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宮田理香さんは、10月17~21日にオンラインで開催される朝日地球会議に登壇します。参加費は無料。事前登録が必要です。

 ――いつ、どこで活動したのですか。

 最初に派遣されたのは、昨年11月中旬から12月下旬。クラスター(感染者集団)が発生した、北海道の介護福祉施設と病院でした。レッドゾーンの中にいる陽性者の治療の補助とケアにあたりました。年明けから2月まで広島、栃木、沖縄の3県に入りました。

 3月中旬以降は福島、宮城両県の病院へ。5月の「第4波」には、兵庫県の福祉施設に入りました。

 ――関西の4波は、それまでと違いましたか。

 このころ、陽性がわかった高齢の施設入所者のほとんどは、病院に入院できませんでした。私が入った施設には、50人ほどの入所者がいて、このうち陽性者が20人、濃厚接触者が10人ほどいました。

 スタッフは介護職員が多く、もともと少ない看護師も濃厚接触になるなどして1人ほどしか出勤できなくなりました。

 施設には、酸素吸入できる機器もありません。提携している医療機関で準備してもらい、私たちがケアしてきました。酸素投与に水分補給の点滴、解熱剤などの薬物療法とできることをしました。しかし残念ながら亡くなる方もいました。

 ――高齢者対応の難しさはどんな点ですか。

 認知症の方もいます。酸素マスクなどをつけてもその意味がわからず、自分で外してしまうことがあります。呼吸が苦しくなってつけるけどまた外す。その繰り返しです。味覚障害があると、食べる量が減ります。点滴に切り替えても、体力が落ちてしまいます。

休職に追い込まれるスタッフたち

 ――自身が「感染するかもしれない」という不安はありましたか。

 もちろんありました。防護服…

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