斬られて70年 北大路欣也さんを剣の道に導いた、不死身の東映剣会

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西田理人
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「まだまだ勝手に関西遺産

 往年の時代劇スターたちの華やかな立ち回りは、斬られ役の確かな職人芸があればこそまばゆい輝きを放った。今年で結成70年目を迎え、殺陣の技と精神を今に伝える東映剣会(つるぎかい)。そこに、チャンバラの歴史を支える「不死身」の剣士たちがいる。

 時代劇の聖地、京都・太秦。9月初旬に東映京都撮影所を訪ねると、黒い道着に身を包んだ男女15人が、斬って斬られての稽古をしていた。袈裟(けさ)斬りを浴びて、目をひんむきながら床に崩れ落ちたのは、この道40年余りの俳優・田井克幸さん(65)。

 高橋英樹さんや田村正和さんといったテレビ時代劇のそうそうたる面々のからみ役を務め、「もう何回死んだことやら」。取材中にブンと木刀を振ると、その切っ先は記者の鼻先でぴたり。磨き上げられた技術こそが、映像や舞台に迫真性をもたらしてきたのだと改めて実感した。

 殺陣師の足立伶二郎らを中心に、同撮影所に剣会が発足したのは1952年。GHQの「チャンバラ禁止令」が解除され、時代は時代劇映画の黄金期を迎えようとしていた。腕に覚えのある大部屋俳優たちが同会に集められた理由はただ一つ。

記事後半では俳優・北大路欣也さんの「東映剣会」への思いをご紹介しています

 「スターの芝居をいかに映え…

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