【詳報】一力挑戦者が2勝目 師匠も嘆いた窮地から逆転で奪った白星

有料会員記事

村上耕司 大出公二 尾崎希海
【囲碁名人戦バーチャル大盤解説会】解説・中野寛也九段 聞き手・羽根彩夏初段~豪華ゲストも登場~【第46期囲碁名人戦第3局】
[PR]

 井山裕太名人(32)=棋聖・本因坊・碁聖と合わせ四冠=に一力遼天元(24)が挑んでいる第46期囲碁名人戦七番勝負(朝日新聞社主催)。現在1勝1敗のタイで、この一局に勝ち越しがかかります。愛知県田原市の旅館「角上楼(かくじょうろう)」を舞台にした第3局2日目の様子を、タイムラインでお伝えします。

写真・図版
第3局に勝った一力遼挑戦者(右)と敗れた井山裕太名人=2021年9月16日、愛知県田原市、迫和義撮影

一力挑戦者「内容的にはかなりまずかった」

 終局後の一力挑戦者の一問一答は次の通り。

 ――1日目の封じ手の時点で、形勢をどう考えていた?

 「封じ手の場面、黒79とツグか黒81と切るか悩ましかったが、切っていた方が良かったかもしれない。形勢自体は難しいと思っていた」

 ――コウのフリカワリはどうとらえていた。

 「いい勝負かなと」

 ――中央での攻め合い、どう感じていた?

 「黒95のホウリコミがかなりひどくて。実戦で悪手を打ってしまったのでかなり厳しくいかないといけないと思っていた。白108と当て込まれたときは負けになったかなと」

 ――勝ちを確信したのは最後の最後?

 「黒217のノゾキからつないで、(左下が)ぴったり黒地になるとわかったときに」

 ――シリーズ2勝1敗とし、初めてリードを奪った。感想と次戦への抱負を。

 「手拍子も錯覚もあり、内容的にはかなりまずかったと思う。もう少しいい碁を打てるように頑張りたい」

写真・図版
感想戦で対局を振り返る井山裕太名人(左)と一力遼挑戦者=2021年9月16日、愛知県田原市、迫和義撮影

井山名人「よくわからないことだらけ」

 終局後の井山名人の一問一答は次の通り。

 ――1日目は攻勢に立っていた。封じ手の段階では形勢をどう思っていた?

 「白56と右上にツケていったが、成算はなかった。どういうプランで打っていけばいいか難しくて。そんなに自信があったわけではない」

 ――2日目、中央の攻め合いについて。検討陣からは白優勢との声が上がっていたが。

 「良くはなったかなと思っていた。その後の決め方がまずくて、ぬるい手を連発したかもしれない。もう少し寄りつけるつもりで打っていたが、ちょっとずつぬるくなってしまった」

 ――かなり細かい勝負になった。ヨセの段階で勝ちは見えていたか。

 「よくわからないことだらけ。自分の中ではっきりと勝ちが見えていなかったので仕方ない」

 ――激戦が続いている。次への抱負を。

 「また自分なりに準備して精いっぱいやりたい」

19:46

名人が投了

 午後7時45分、立会人の羽根直樹九段が「黒(挑戦者)勝勢」と断言。盤面で10目くらいの差と言っていた。その直後、井山名人に失着があり、黒の225手目を見て、同46分に名人が投了した。

 これで一力挑戦者がシリーズ…

この記事は有料会員記事です。残り5172文字有料会員になると続きをお読みいただけます。