「帝国の墓場」アフガンで中国は? 新たな対立の気配も

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聞き手 編集委員・吉岡桂子
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カブールの「中国城」。中国製品を輸入して売っている。建物のてっぺん近くに一帯一路の赤い文字が見える=「中国城」提供
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 イスラム主義勢力タリバンが政権を崩壊させたアフガニスタンで、中国が存在感を強めている。軍を撤退させた米国の「敗北」を宣伝しながら、ロシアをはじめ、周辺国と活発な外交を展開する。中国はアフガニスタンとどのような関係を築こうとしているのか。その狙いは何か。アフガニスタン情勢に詳しい中東調査会研究員の青木健太氏にきいた。

 ――中国はアフガニスタンと1955年に国交を結び、当時の周恩来首相らも現地を訪問しました。しかし、中ソ関係が悪化するなか、79年の旧ソ連アフガニスタン侵攻時には、米国側に付きました。中国は当時、米国と国交樹立直後の蜜月関係にあり、モスクワ五輪をボイコットしたほどです。ソ連が撤退した90年代になっても現地の政権を承認しないままでした。いったい、いつから近しくなったのですか。

 「中国がアフガニスタンとの外交関係を修復したのは2001年。『9・11』同時多発テロ後に米英を中心とした軍事行動で、タリバン政権が追い出されてからです。ただ、関与を一気に拡大したのは、14年末前後からのこと。治安権限が、米軍など外国軍からアフガニスタン治安部隊に委譲されてからです。アフガニスタン担当特使を設け、『イスタンブールプロセス』と呼ばれるアフガニスタンにおける地域協力会合も主催し、主導的にかかわっていく方針を打ち出しました。中国の援助実績は、米日欧と比べて少ないのですが、自らの役割を積極的にアピールし始めました」

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中東調査会の青木健太研究員=本人提供

 ――どんな狙いでしょうか。

 「中国にとってアフガニスタンは三つの意味で重要です。地政学的な戦略、新疆ウイグル自治区のイスラム教徒をめぐる問題、そして資源など経済です」

 「100キロ足らずですが国…

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