高専生の技術、ガーナのリサイクル支援に 現地では廃プラで洪水も

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城真弓
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 高等専門学校生の技術を開発途上国の支援に生かす取り組みが、独立行政法人国際協力機構(JICA)を中心に行われている。その一環として、北九州高専(北九州市小倉南区)の学生の開発した技術が、遠く離れたアフリカの地で、導入されようとしている。

 JICAは2019年、高専生の柔軟な発想や高い技術力を開発途上国の社会課題解決に生かす「高専オープンイノベーションチャレンジ」を始めた。国際協力の現場を教育の場として活用するのもねらいだ。

 全国の高専生からアイデアを募集し、選ばれたチームは現地の企業と連携し、1年かけてものづくりに取り組む。期間中には実際に現地に渡るチャンスもある。

 2回目となる20年は、北九州高専と長岡高専(新潟県)から計5チームが選ばれ、今月9日、1年間の活動をオンラインで報告した。

 そのうちの一つ、北九州高専4年の前田志温さん(18)ら計5人のチームは、大量に廃棄されるプラスチックによって引き起こされるガーナでの環境問題に取り組んだ。

 前田さんらによると、現地では、廃プラが配管を詰まらせて洪水につながり、人的被害が出たこともあったという。廃プラのリサイクル率も3%と低い。現地企業が、廃プラを活用して舗装ブロックを製造しているものの、廃棄される量が1日あたり約2740トンになるのに対し、製造に使われる量は約3トンと、追いついていない現状がある。

 効率よくリサイクルできれば課題が解決するのではないか――。そう考えた前田さんらは、廃プラを裁断した物を乾かし、砂などと混ぜて固め、舗装ブロックにする製造手順のうち、ぬれたプラスチック片を乾かす工程に着目した。

 現地では、廃プラは天日干ししており、天候に左右されたり、晴れても1日がかりだったり、非効率だと感じたという。加えて、完全に乾いていないものを使用するため品質が良くないものもあったという。

 「衣服や食器の乾燥機も参考のために調べたが、高コストで現地の小さな工場では導入できないと考えた」と前田さん。低コストで、効率よく、かつ完全に乾燥させるため、回転型かくはん乾燥機(重さ22・3キロ、縦500ミリ、横750ミリ、高さ500ミリ)を開発した。風を送り込みながら、モーターで回転させることで、中に入れたプラスチック片をまんべんなく乾燥させる独自の仕組みだ。

 本来なら、現地に行って実証するが、今回は新型コロナウイルスのためかなわず、現地で使われている廃プラの材質などを現地企業から聞き取り、日本で再現して実験したという。

 モーターの回転数や時間との…

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