中絶した医師を第三者が訴える州法 違憲でも差し止めできない奇策

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ニューヨーク=中井大助
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 人工妊娠中絶の規制をめぐり、米テキサス州で施行された州法が波紋を広げている。大半の中絶を禁じる内容に加え、裁判所による法律の差し止めを困難にする仕組みがあるためで、他の分野での立法への影響も懸念されている。(ニューヨーク=中井大助

 テキサス州法に詳しい米ラトガース大のデビッド・ノール教授は「これほど、自らを裁判所から守ろうとしている法律は見たことがない」と話す。

 9月1日に施行された州法は、胎児の心拍が確認された後、中絶を行うことを禁じている。多くの場合、妊娠6週目のころにあたり、母親がまだ妊娠に気づいていないこともある。

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 この内容だけならば、「妊娠24週目ごろまでは人工中絶を禁じることができない」という米連邦最高裁の判例に違反しているとして、裁判所によって差し止められる。実際、同様の法律が可決された過去のケースではそうなってきた。ところが、テキサスは奇策に出た。

 今回の州法の特徴は、妊娠中…

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