ニュースへの対価、日本でも 米グーグルの「ショーケース」開始

中島嘉克、平井恵美
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 米グーグルは16日、ニュース配信サービスの「ニュースショーケース」を日本国内で新たに始めたと発表した。朝日新聞を含めた40社以上の報道機関がライセンス契約を結んで記事を提供し、グーグルが対価を支払う仕組み。

 ショーケースでは提供社が選んだ記事を集めた「パネル」が表示され、利用者がパネルの中の見出しをクリックすると各社のサイトに移る。利用者が気に入ったパネルを「フォロー」することもできる。報道各社は自社サイトに利用者を誘導しやすくなる。

 ニュースショーケースはドイツフランス、英国など12カ国以上で始まっており、1千社を超える報道機関が参加。日本では全国紙や地方紙、通信社が参加する。グーグルは昨年6月、世界のメディアにニュースの対価を支払う方針を示し、10月には今後3年間で10億ドルを支払うと発表した。経営環境が厳しくなっている新聞や雑誌などのメディアに対価を払い、質の高いコンテンツが減るのを防ぐ狙いがあるとしている。

 早稲田大ビジネススクールの根来龍之教授(プラットフォーム戦略論)は「ニュースの対価を十分に支払ってこなかったプラットフォーマーのビジネスが変わる一歩だ。日本ではヤフーニュース1強とも言える状況だったので、プラットフォーマーが増えることは独占力が弱まるので望ましい」と語った。藤代裕之・法政大教授(ジャーナリズム論)も「取材には手間がかかり、お金がかかる。その対価を広告収入でもうけるプラットフォーム企業が支払うのは当然。メディア側はプラットフォーム企業への監視を弱めたと世の中に受け止められないようにしていく必要がある」と話した。(中島嘉克、平井恵美)

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〈朝日新聞社のコメント〉これまで以上に多くの皆さまに弊社のニュースに接してもらう機会になるととらえ、グーグルのニュースショーケースに参加しました。今後も、読者の皆さまとの接点を増やしながら、多彩なニュースをお届けします。