「会いに行ける」から「時間を共有する」へ コロナ下、NMBの模索
大阪・難波を拠点とするアイドルグループ「NMB48」がこの秋、結成11周年を迎える。「会いに行ける」をコンセプトにしてきたが、コロナ下でどうしているのか。ファンとの関係性は変わったのか。12年目のNMBを展望した。
昨秋デビューのはずが… 7・5期生が大阪城ホールに立つまで
「♪夢は絶対 逃げていかない このままその手を伸ばせよ いつかは……」
8月14日、大阪城ホールで開かれたNMBのコンサート。オープニングアクトで「夢は逃げない」の独唱を披露したのは、この日、グループへの新規加入が発表されたばかりの韓国出身の新メンバー・李始燕(イシヨン)さん(21)だった。
本来は7期生として、昨秋デビューするはずだった。しかし、最終オーディションへの参加をコロナ禍に阻まれ、韓国でアルバイトなどをしながら追加審査の機会を待っていた。「夢は逃げない」は、自分の夢を途中であきらめない大切さをうたった楽曲で、NMBの1期生で、現在歌手として活躍する山本彩(さやか)さんが作曲したことでも知られる。「先行きの見えない状態が続き、つらい気持ちだったときに勇気をくれたのが、この『夢は逃げない』だった。待ちに待った初舞台でこの曲を歌えて、感無量だった」と李さんは振り返る。

「試行錯誤、そのまま見せるしかない」キャプテン小嶋花梨の勝負
変わるコンサート現場、そして「握手会」はオンラインでの「お話し会」に…。コロナ禍でアイドルとファンの関係は何が変わり、何が変わっていないのか。「会いに行ける」をモットーとしてきたアイドルたちは今、どんなことを思っているのか。記事の後半では、キャプテンの小嶋花梨さんが語っています。
ファンにとっても、大きな会…