ヤクシマザルにエサ「やめて」 世界遺産の屋久島、生態系に影響も

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屋久島通信員・武田剛
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 世界自然遺産屋久島鹿児島県)にだけ生息するヤクシマザルに、エサを与える観光客が後を絶たない。エサやりは生態系を乱し、人を襲うきっかけにもなり得るとして、屋久島町は条例で禁止している。環境省も「絶対にエサを与えないでほしい」と呼び掛けている。

 屋久島町のガイド渡辺太郎さん(44)は8月下旬、島西部の県道で、停車中のレンタカーからバナナを房ごと投げる観光客を目撃した。車の周りには数十匹のヤクシマザルが群がり、路上に落ちたバナナをほお張っていた。

 「証拠」の写真を撮った後、渡辺さんはレンタカーに近づき、サルへのエサやりは条例で禁止されていることなどを説明した。観光客は「えっ、ダメなんですか?」と不満げな表情を浮かべたという。

 ヤクシマザルはニホンザルの亜種で屋久島だけに生息。本土のサルより小柄で体毛が灰色がかっているのが特徴。人間がお菓子などのエサを与えると、サルは普段食べている木の実や昆虫などを食べなくなり、人里に下りて農作物を荒らしたり、人を襲ったりすることもある。最終的には島の植生や生態系を乱す可能性もある。

 環境省屋久島自然保護官事…

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