タリバン、ガニ政権幹部らの資産13億円分を没収 見せしめ狙いか

アフガニスタン情勢

バンコク=乗京真知
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 アフガニスタンでガニ政権を崩壊させ、暫定政権の樹立を宣言したイスラム主義勢力タリバンは15日、ガニ政権幹部らの資産計1237万ドル(約13億5千万円)分を差し押さえ、支配下のアフガニスタン中央銀行に納めたと発表した。

 法的な根拠は明らかでない。タリバンの支配に反対する勢力の勢いをそぐ狙いとみられる。

 発表によると、差し押さえられたのは、ガニ政権を第1副大統領として支えていたサーレ氏や、タリバンと激しく戦ってきた治安機関「国家保安局(NDS)」が自宅などに保管していた現金や金塊。

 サーレ氏や治安機関員らは、タリバンが8月15日に政権を崩壊させた後も、北東部パンジシール州の山奥にこもり、抵抗運動を続けた。タリバンは全ての国民に「恩赦」を与え、その財産を守ると表明してきたが、抵抗する場合には見せしめ的な強硬手段に出る意思が示されたと言える。

 タリバンは発表文で「我々は透明性を確保している」と主張する一方、「(サーレ氏らが)現金や金を保管していた目的は分からない」と強調。有力者の蓄財ぶりをさらすことで、自らの正当性をアピールする思惑がありそうだ。

 国家予算の約5割を国際援助に頼っていたガニ政権では、有力者による援助金の着服や支援物資の横流しなどが問題となっていた。今後、反タリバン勢力の追い落としのための汚職捜査が進む可能性がある。(バンコク=乗京真知