現金再支給、税額控除… 支援策ずらりの総裁選、でも財源は?

有料会員記事自民党総裁選2021自民

石川友恵、久永隆一、榊原謙 聞き手・榊原謙
[PR]

 17日に告示される自民党総裁選で争う岸田文雄政調会長高市早苗総務相河野太郎行政改革相の3氏は、社会保障の拡充や生活支援策を次々と打ち出している。直後に控えた衆院選も意識し、子育て世帯や高齢者らの生活を支える施策が並ぶ。だが、その費用を賄う財源についてはあいまいな部分が多く、踏み込み不足が否めない。

 8日の政策発表で岸田氏は「少子化の解決に向けて、子育て世帯の住居費、教育費を支援する」と語った。二つの費用が、子育て世帯の負担になっているとの考えからだ。安倍晋三前首相の経済政策アベノミクス」が格差を広げたと指摘されることも念頭に、格差是正のため、経済成長の果実を分配する姿勢を前面に出す。

 医療、介護、保育の現場で働く人たちの所得向上も打ち出す。これらの分野のサービスは政府が決める「公定価格」であるため、これを抜本的に見直して引き上げるという。そのための検討委員会も設置する。

 「全世代の安心感の創出」を看板にする高市氏は、低所得世帯向けに減税と現金給付を組み合わせた仕組みである「給付付き税額控除」を行うと明言した。子育てや介護をしながら働く人を支えるため、ベビーシッターなど家事支援職を国家資格にし、利用料の一部を税額控除することも掲げる。多子世帯への支援も看板とした。中所得世帯の第2子に最大月3万、第3子以降に最大月6万円の現金給付策を示した。

 河野氏は、16日の報道各社のインタビューで「国民のみなさまから社会保障改革に対する要望があるにもかかわらず、なかなか対応できてこなかった」と指摘。「私にとって最大のテーマだ」と社保改革に意欲を見せた。

 言及が目立つのが、持論の年金改革だ。「今の若者が年金をもらうときに、おそらく生活できないんだと思う」とし、基礎年金の財源に消費税を充て、最低限の年金額を保障するという。一方で、一定以上の所得や厚生年金がある人からは一部返還してもらう仕組みの導入などを挙げる。社会保障制度の主な財源となっている税と社会保険料のあり方についても、見直しが必要との立場だ。

 雇用保険生活保護の間の「第2のセーフティーネット」が少ないとも発言し、再就職に向けた訓練への支援の充実をあげる。子育て支援では保育士の処遇改善が必要としている。

 コロナ禍で生活が苦しい人た…

この記事は有料会員記事です。残り1436文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【締め切り迫る!】スタンダードコース(月額1,980円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら