上陸拒まれ1年半、卵1個の食事も…世界の船員20万人襲う人道危機

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ハノイ=宋光祐
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 新型コロナウイルスの感染拡大が始まった昨年以来、船員が入国制限で交代できずに船上に取り残される事態が続いている。アジアを中心にデルタ株が蔓延(まんえん)する中、長期にわたり陸に上がれない「洋上の人道危機」が深まっている。(ハノイ=宋光祐)

 「船の上で始まった激しい頭痛が今も治らない」。フィリピン人船員のロデンショ・ベルゾーサさん(45)は8月、18カ月ぶりに戻ったルソン島北西部の町リンガエンの自宅で、体の不調が続く不安を訴えた。

 昨年1月、空路で渡った韓国から中国南部の港に石炭を届ける航海に出た。積載可能重量が7万トンを超える大型貨物船の機関士で、船には他にフィリピン人船員12人とギリシャ人船員9人が乗っていた。

 同年7月には仕事を終えて帰国できるはずだったが、出航後まもなく新型コロナの感染が拡大。目的地だった中国の港の沖合で停泊するように当局から指示された。そのまま1年近くが過ぎた昨年12月、貨物船を所有する会社が倒産。経緯が何も分からないまま船が差し押さえられ、今年に入ってからは給料の支払いも止まった。

 備蓄でしのぐしかないため…

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