熊本地震「奇跡の集落」の呼び水、守るための秘策とは

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編集委員・東野真和
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現場へ! 水の魔法~被災地から㊥

 滝のように勢いよく流れ落ちる水路。上流には「塩井社」と呼ばれる神社があり、遠方からくみに来るほどの名水が湧き出る。阿蘇の外輪山の外側、熊本県西原村大切畑の集落はそこから水道を引き、田畑も潤す。「こん水ば飲めば、他では暮らせんとですよ」と、元区長の坂田哲也(64)は笑う。各戸、年1万円で使い放題だ。

 2016年の熊本地震で34棟中30棟が全壊、9人が家の下敷きになったが、住民が屋根をのこぎりで切るなどして全員救出したことで「奇跡の集落」と呼ばれる。

 しかし、名水を引く水道管が地震で断裂、断水してしまった。復興事業が集中して工事業者が忙しく、村にも財源がなかった。2年後の4月、業を煮やして住民は立ち上がった。250メートルの水道管2本を調達し、協力して埋設した。

 地震への不安と土地の復旧に…

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