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3回目接種は本当に必要か? 開始目前の米国、科学者の反対で混乱も

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ワシントン=合田禄、ニューヨーク=真海喬生
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 米ホワイトハウスは20日にも、新型コロナワクチンを2回接種した人に3回目を追加で打つ「ブースター接種」を始める計画だ。ただ、妥当性に欠けるとして反対する科学者が出るなど混乱も広がっている。3回目は本当に必要なのか。(ワシントン=合田禄、ニューヨーク=真海喬生)

 米ホワイトハウスは先月、2回の接種を終えてから8カ月たった人に3回目の追加接種を9月20日から始めると発表した。

 ファウチ大統領首席医療顧問らは2回の接種でも重症化を防ぐ効果は高いとする。だが、接種から時間が経つと感染力の強いデルタ株に対する効果が低下するというデータを重視した。

 米ミネソタ州の総合病院「メイヨー・クリニック」のデータをもとにした査読前の論文では、ファイザー製ワクチンはデルタ株の感染を防ぐ効果が今年1~7月を通しては76%だったが、7月だけでは42%に低下。モデルナ製も同じ比較で86%から76%に落ちた。

 米疾病対策センター(CDC)のデータでも、ニューヨーク州では2回の接種で感染を防ぐ効果が5月から7月にかけて92%から80%に落ちたが、重症化を防ぐ効果は9割以上のままだったという。

 米国の感染者数は6月中旬に約1万1千人(7日間平均)まで減ったが、デルタ株の増加とともに再び急増し、最近は15万人前後(同)で推移している。死者が2千人を超える日もあり、年初の最悪期にも近づいている状態だ。累計の感染者数は4100万人超、死者数も66万人超でいずれも世界最多となっている。

 2回接種後に感染する「ブレークスルー感染」も増えており、CDCの4~7月の調査では、この間に報告された60万超の感染者のうち、8%がワクチン接種を完了した人だった。

 ただ、3回目の接種を始めるには規制当局である米食品医薬品局(FDA)が認める必要があるが、米メディアによると、ホワイトハウスの計画に反発したFDAの科学者が計画を変更するよう求めたり、抗議の辞任を表明したりする騒動に発展している。

 FDAの科学者らが反対する…

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