災害時の安否不明者、氏名公表のガイドライン策定へ 防災担当相

吉沢英将
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 災害時の安否不明者の氏名公表について、棚橋泰文防災担当相は17日の閣議後会見で「救助活動の効率化、円滑化につながる」と述べ、来年度中に公表に向けた統一的な指針(ガイドライン)を策定する方針を明らかにした。今後、有識者を含めた検討会を開く。

 7月に静岡県熱海市で発生した土石流災害で、県が発災2日後に安否不明者の氏名を公表し、救助対象者の早期絞り込みにつながったことを踏まえた動き。

 内閣府が16日に都道府県に出した通知では、発災72時間で生存率が著しく下がることを踏まえ、氏名公表が救助活動の効率化に資する場合があると指摘。個人情報保護法の例外規定の適用を検討することや、公表時に配偶者らからの暴力(DV)やストーカー行為の被害者が不利益を被らないよう平時から取り扱いを決めておくことなどを求めた。氏名公表をめぐり、国が文書で見解を示したのは初めて。

 安否不明者の氏名公表をめぐっては、2018年の西日本豪雨で自治体によって対応が分かれた。全国知事会は20年11月、災害対策基本法を改正し、公表の主体や権限を定めるよう国に要望していた。(吉沢英将)