「三船遭難事件」北海道で遺族らが慰霊祭 高齢化で事件継承に不安

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奈良山雅俊
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 終戦直後、樺太(現サハリン)からの緊急疎開船3隻が旧ソ連軍の潜水艦攻撃を受け、1700人余りが犠牲となった三船遭難事件の遺族会「樺太引揚三船遭難遺族会」(事務局・札幌市)による慰霊祭が17日、北海道留萌市の了善寺で営まれた。60回目の節目だったが、今年も新型コロナウイルスの影響で参加者を絞っての供養となった。

 参列したのは遺族会の3人を含む計6人。慰霊祭は例年、事件前日の8月21日だったが、猛暑による体調への影響を考慮し、初めて時期をずらした。参加者は焼香を済ませた後、隣の市営墓地に移動。惨劇の舞台となった日本海を望む、犠牲者の遺骨を納めた三船殉難之墓に手を合わせた。

 参加者を絞ったとはいえ、年々遺族や関係者は減り、残る人たちも高齢化で参加自体が難しくなっている。長年、遺族会の会長を務めた永谷保彦さん(享年88)は4年前に亡くなったが、後任は決まらず、妻の操さん(80)が事務局を務め、慰霊祭を続けている。

 遺族会の会員で、操さんと一緒に車で札幌市から訪れた八巻信宏さん(75)は「記録はあっても記憶は薄れていく。その記録もやがてどこかに埋もれていく」と事件の風化を心配する。

 八巻家は終戦時、3世代の大…

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