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第4回「病床を確保」後手に回った1年半 踏み出すべき時は何度もあった

有料会員記事自民党総裁選2021

編集委員・辻外記子
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 菅義偉首相は事実上の退任会見となった9月9日、指揮を執ってきた新型コロナウイルス対策について、こう振り返った。「医療体制をなかなか確保できなかったというのは大きな反省点」「病床や医療関係者の確保に時間がかかる」

 1年半あまり、政権は都合よく楽観論を重ね、説得力のない説明を続けた。

 最初の緊急事態宣言を解除した昨年5月、当時の安倍晋三首相は自粛要請によって成果が出せたとし、「日本モデルの力を示した」。胸を張り、経済再開にかじを切った。「流行に備え十分な専用病床をしっかり確保していく」との約束は果たせぬまま、退任した。

歴代最長を記録した安倍政権と、その路線を継承した菅政権の計9年はどのようなものだったのか。自民党総裁選、衆議院選挙が迫る中で、記者たちが改めて考えます。

 コロナ対策を政府に助言する専門家会議は昨春、重症者を優先する医療体制の構築や重症者の治療ができる人材を育成すべきだと提言。病床が逼迫(ひっぱく)すれば、臨時の医療施設も検討すべきだとした。

 しかし、いずれも大半の地域で進まなかった。第3波や第4波の反省を生かせず、夏の第5波でも後手に回った。病床確保は基本、自治体の役割で、国と自治体、都道府県と市区町村といった壁があったとも指摘される。それでも、国が一歩踏み出して旗を振るべき時期は何度もあった。

 8月中旬の全国のコロナ病床…

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