「従軍慰安婦」教科書記述の訂正 市民団体「強要」と抗議

伊藤和行
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 政府の閣議決定を受け、教科書会社5社が「従軍慰安婦」「強制連行」などの記述の変更を訂正申請したことについて、市民団体「子どもと教科書全国ネット21」が17日、東京・霞が関文部科学省で記者会見し、「歴史用語・記述への政府の介入であり強要だ」と抗議した。

 団体の鈴木敏夫事務局長は、一度は検定に合格した教科書の記述が、その後の閣議決定によって訂正されたことを「異例」とし、「政府見解によって教科書の記述をいつでも変えられるという前例をつくってしまった」と批判した。

 政府は4月、「従軍慰安婦」や「いわゆる従軍慰安婦」の用語について「単に『慰安婦』という用語を用いることが適切」との答弁書を閣議決定。また、戦時中の朝鮮半島の人々への「強制連行」も「一くくりに表現することは適切ではない」との答弁書を閣議決定した。これを受け、高校の地理歴史や公民、中学の社会の教科書を発行する5社が計29点の記述を訂正申請し、萩生田光一文科相が8日に承認した。(伊藤和行)