患者急減の小児科医、収入減だけじゃない「心配」 支援策の行方は?

[PR]

 新型コロナウイルスの感染拡大で、小児科に支払われた昨年度の医療費は大幅に減りました。感染をおそれて子どもの受診を控えたり、インフルエンザなどが流行しなかったりしたことが背景です。ただ、現場では収入減だけでなく、小児科の「ある役割」が機能しないことを心配する声もあがっています。感染対策を実施する医療機関への支援策は今年9月末の期限が迫り、延長をめぐる議論が続いています。渦中にある小児科の一つを取材し、実態を探りました。滝沢卓

GW明けの異変

 「従業員の夏のボーナスを2割減らさないといけない状況でした」

 神奈川県小田原市の住宅街にある横田小児科医院の院長、横田俊一郎さん(69)は昨年をそう振り返る。地域に約30年根付いてきた医院だが、これまでにない影響を受けたという。

 患者が急減したのは昨年4月に最初の緊急事態宣言が出た後のことだった。ゴールデンウィークが明けて、いつもなら増えるはずの5月の患者数は、前年の半分以下にとどまった。その後に増加したが少ない状況が続き、昨年9~12月は前年比で1~3割減った。

 横田さんは、コロナ対策で手洗いやマスクの着用などが徹底され、ほかの感染症にかかる頻度が低くなったことが大きな原因だと考えている。昨年の秋から冬にかけ、インフルエンザの患者はゼロ。「ちょっとした風邪では受診しないようになった」と話す患者もいて、受診も控えられていると実感した。

 例年並みだったのは、様々な予防接種を受ける人数くらい。同医院の昨年5月の収支は500万円近い赤字となった。その後も落ち込み幅は縮んだものの、赤字は同9月まで続いたという。

「安心」支えるためのコスト

 ただ、横田さんが心配したの…

この記事は有料会員記事です。残り1526文字有料会員になると続きをお読みいただけます。

【締め切り迫る!】スタンダードコース(月額1,980円)が今なら2カ月間無料!詳しくはこちら

新型コロナウイルス最新情報

新型コロナウイルス最新情報

最新ニュースや感染状況、地域別ニュース、予防方法などの生活情報はこちらから。[記事一覧へ]