初対戦の若武者を一蹴 地力のある御嶽海に期待すること

竹園隆浩
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 大相撲秋場所は17日、関脇御嶽海が1敗を守った。

 初対戦の若武者に、御嶽海が地力の違いを見せつけた。

 立ち合いから、電車道だった。低く当たり、左右ともおっつけで、若手の差し手を殺す。そこから両手のひらを相手のわきの下に当てて押し上げる押しの基本で、一気に土俵の外に運んだ。敗れた琴ノ若は唇をかみ締めたまま、引き揚げる花道で取組のビデオを見ようともせず、足早に支度部屋に消えた。

 まるで稽古場のような完勝に、御嶽海もご機嫌だった。「下からしっかり当たって自分の相撲。最高の相撲だったと思う。初顔なのでちょっと緊張したが、自分の相撲を取れれば問題ないかなと」。自画自賛した。

 だが、それだけで喜んでいてもらっては困る。新横綱が無敗で走る中、場所を終盤まで盛り上げるには、しっかり後を追い、上位陣との直接対決まで踏ん張ってもらわないといけない。

 現在、幕内に優勝経験者は10人。複数回勝ったのは45度の白鵬、4度の照ノ富士、2度の貴景勝御嶽海の4人だ。白鵬が休場し、貴景勝も本調子ではない今場所。照ノ富士に対抗する存在として期待がかかる。

 波に乗った時の爆発力は横綱、大関にも引けを取らないのは実証済みだ。ただ、地力は誰もが認めるところながら、好不調の波がはっきりしている。過去25場所ある関脇、小結で、連続2桁勝利が一度も無い。

 幸か不幸か先場所は8勝止まり。今場所が当たりの場所なら面白くなる。(竹園隆浩)