滋賀県知事「不適切だった」 元看護助手の無罪、否定書面を修正へ

鈴木洋和、安藤仙一朗
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 滋賀県の湖東記念病院で2003年に死亡した男性患者への殺人罪で服役後、昨年に再審無罪となった元看護助手の西山美香さん(41)による国家賠償訴訟で、県が無罪判決を否定する内容の書面を大津地裁に提出したことについて、三日月大造知事は17日、臨時会見を開いて「不適切な表現があった」と述べ、原告側に謝罪した。今後、書面の内容を修正するという。

 昨年3月の再審判決は、患者が病死した可能性があり「殺害されたという事件性が証明されていない」として無罪を言い渡した。だが、県は、今月15日に地裁へ提出した書面で「(患者を)心肺停止状態にさせたのは、原告である」などと主張。無罪判決の内容を否定し、全面的に争う姿勢を示していた。

 三日月知事は会見で書面の内容を把握していなかったと説明。「報道で知り、本当なのかと思った。心肺停止状態にさせたのは原告、という表現は西山さんの心を深く傷つける表現。西山さんは無罪が確定しており、極めて不適切」と述べ、「心からおわびを申し上げます」と頭を下げた。会見の前に滝沢依子・県警本部長とも協議し、「不適切な内容だった」という見解で一致したとした。

 県警監察官室の担当者は「表現の一部に不十分な部分があり、関係者に不快感を与えた。今後は丁寧に主張していく」と話した。(鈴木洋和、安藤仙一朗)