TPPめざす台湾、中国の申請に危機感 「先越された。封殺される」

台北=石田耕一郎
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 中国と対立する台湾の蔡英文(ツァイインウェン)政権は17日、中国によるTPPへの加入申請を受け、外交部の欧江安・報道官名で談話を発表し、「国際社会は中国の体制がTPPの求める高い開放レベルを達成できるかに疑問を抱いている」と指摘。「台湾は中国の動向にも注意しつつ、TPP加入に向け、メンバー国の支持取り付けに努力する」とした。

 蔡政権は過去に、日中韓やASEAN(東南アジア諸国連合)などが入る地域的包括的経済連携(RCEP)への参加もめざしたが、中国の加入を受けて断念。TPPへの参加をめざすことに注力してきた。台湾は貿易依存型の経済で、他国との交易で不利になるのを避けるとともに、国際社会での存在感を維持し、中国の圧力に対抗する必要があるためだ。

 ただ、台湾メディアは蔡政権のTPP加入申請が進んでいないとして、批判的な目を向けている。地元テレビ局「TVBS」は17日、「中国に申請で先を越された。仮に中国が加入したら、台湾は封殺される」と指摘。「蔡政権はTPPへの加入希望を叫ぶだけでなく、人々に対して市場開放の必要性を説得し、関連法改正を急ぐ必要がある」とする評論を配信した。(台北=石田耕一郎)